介護事業立ち上げガイド

訪問看護

訪問看護サービスとは、看護師などが要介護者の居宅を訪問し、
医師の指示に基づいて看護サービスを提要するものです。
ですから、「医師と連携すること」、「看護師を確保すること」が必要です。

訪問看護の人員基準

訪問看護ステーションは、「看護師」、「保健師」、「準看護師」が
常勤換算で2・5人必要です。
理学療法士や作業療法士も訪問看護ステーションに勤務し、
訪問看護の内容としての理学療法、作業療法を提供することが可能です。
訪問看護ステーションの場合は、医療機関からの訪問リハビリよりも単価が高いです。

 

訪問看護ステーションの管理者は、看護師、または保健師でなければなりません。
そして、常勤であることが必要です。

 

病院や診療所が訪問看護事業所になるときは、
看護師の人数は規定はありませんが、
訪問看護に当たる看護職員を配置しなければならないと決められています。

 

●訪問看護ステーションの人員基準

 

従業者: 看護職員を常勤で2.5人以上(一人は常勤であること)。
     理学療法士または作業療法士は、実情に応じた適当数。

 

管理者: 職務に従事する常勤者を置く。
     管理上支障がなければ、事業所内のほかの職務または同一敷地内にある他の事業所、
    施設等の職務との兼務も可能。
     管理者は保健師、看護師(やむを得ない場合を除く)で、必要な知識技能を有する者。

 

●病院・診療所の人員基準

 

従業者: 訪問看護に従事する看護職員を適当数。

訪問看護のサービス内容

訪問看護で提供できるサービスの内容には、血圧測定や状態把握、
医師の指示があれば点滴や検査、処置、投薬等の色々な看護サービスがあります。

訪問看護の事業母体

訪問看護サービスを行う事業者を行う事業者は、2種類あります。

 

(1) 医療機関が訪問看護を行うもの。

 

(2) 訪問看護ステーションを設立して行うもの。(営利企業でも設立できます)

 

このサイトでは、民間営利事業体などが設立することができる
訪問看護ステーションについて説明します。

訪問看護の設備基準

訪問看護ステーションの設立における設備等の条件は以下のとおりです。

 

(1) 事業所の確保

 

事業所は場所、広さ等の規定はありません。
ですが、訪問介護と同じように広い部屋の一画ということはできないので、
独自に区切ることが必要です。

 

(2) 設備・備品

 

訪問看護サービスで提供するのに必要な血圧計、体温計、
利用者の状態を把握するのに必要な検査機器、
注射器や処置に必要な薬剤、ガーゼなどの用意が必要です。
そして、それらを保管しておく冷蔵庫や、滅菌するための滅菌器などが
事務所に必要です。

 

(3) 看護器材や薬剤

 

看護器材や薬剤が必要です。
事務所に立ち寄る頻度がホームヘルパーよりも高いので、
自転車や自動車などの交通手段も必要です。

 

●訪問看護ステーションの設備基準

 

設備および備品等: 事業の運営を行うために必要な広さを有する専用の事務室を設ける。
         ただし、他の事業の事業所をかねる場合は、事業の運営を行うために
         必要とされる広さを有する専用の区画を設ける。
          サービス提供に必要な整備、備品などを整える。

 

●病院・診療所の設備基準

 

設備および備品等: 事業の運営を行うために必要な広さを有する専用の区画を確保する。
          サービスに必要な設備、備品などを整える。

訪問看護の事業化のポイント

事業の存続は、看護師の確保に左右される部分が大きいです。
実際、看護師の確保ができず、休業や廃業に追い込まれている事業所が多くあります。

 

介護保険の対象は高齢者だけでなく、40歳以上のがん末期の人も対象になります。
利用者の多くは65歳以上ですが、要介護度が重度になるほど、訪問看護は必要性が高まります。

 

国の指導は、入院から在宅への移行をすすめていて、
訪問看護を必要とする患者さんは増加の傾向にあります。

 

訪問看護は、色々な加算が導入されています。
きめ細かい請求で収入を確保することが大切です。

 

そして、訪問看護の場合は、医師との連携が重要です。
他のサービスとは異なり、医師の指示がなければ、
訪問看護サービスの利用を、利用者が望んだとしても提供することはできません。

 

さらに、訪問看護サービスは、利用者の変化に対する緊急対応や
看護事故を起こさないようなリスク管理が、他のサービス以上に必要です。

 

民間事業者が訪問看護サービスを行う場合は、
優秀な看護師の確保と、事業に精通した事務職員を確保したいものです。

 

看護師資格を有していることと、訪問看護技術や能力があることと別問題です。
訪問看護技術、ヒューマンスキルに秀でている看護師の確保が必要ですし、
管理者になる人材が、教育や指導を行う事ができるというのも必須要件となるでしょう。

 

採算面では、看護師が一日に何軒訪問するか、
常勤看護師と非常勤看護師の比率、看護師の給与額で異なります。

 

国が、入院期間を短くし、在宅へと移す方向性でもあることから、
今後医療機関から退院する人が増えるのに伴い、
訪問看護サービスのニーズは増加します。
利用者の獲得のためには、医療機関との連携が不可欠で、
日常的な主治医との連携なくしては看護サービスはありません。

 

訪問看護ステーションは看護師が管理者であり、
看護の開業として注目を集めてきました。
看護師が有限会社を作り、経営者として実力を発揮するチャンスが到来しています。

 

しかし、この5年の間に、
利用者が獲得できない、働く看護師を確保できないという理由により、
廃止や休止に追いこまれている事業所が200を超えています。

 

事業の継続には、看護技術だけでなく事業の運営マネジメントが重要です。